伝統と現代が融合する、新しい書の世界
鎌田惺舟作
作品名：牡丹
制作年：2010年
サイズ：〇〇mm×〇〇mm
使用画材：アクリル絵の具、ラメ
解説文
華麗なる生命力、書が描く「牡丹」
2010年、鎌田惺舟によって生み出された「牡丹」は、ただ漢字を表現するにとどまらず、生命力あふれる花開く瞬間を描き出した、華麗な作品です。
書道の篆書（てんしょ）を彷彿とさせる力強い筆致で描かれた「牡丹」は、まるで今まさに花開こうとしているかのような躍動感に満ちています。力強い筆の運びと、墨の濃淡が織りなす陰影は、牡丹の花びらの重なりや奥行きを立体的に表現し、見る者の心を捉えます。
書道の伝統と現代アートの融合
この作品において、鎌田惺舟は書道の伝統的な筆遣いを現代アートに取り入れるという挑戦を行いました。書道において最も力強い表現の一つである篆書は、その力強い筆致が特徴です。しかし、アクリル絵の具は、墨のように紙の上を滑る特性がないため、書道の筆遣いをそのまま再現することは容易ではありません。
鎌田惺舟は、この困難を克服するため、独自の技法を開発しました。アクリル絵の具の特性を最大限に引き出しつつ、書道の筆致を表現するために、何度も試行錯誤を重ねた結果、この華麗な「牡丹」が誕生しました。
作品に込められた想い
牡丹は、古来より富貴や幸福の象徴として人々に愛されてきました。鎌田惺舟は、「牡丹」を描くことで、生命力あふれる美しさ、そして幸福感溢れる世界観を表現したいと考えていました。
この作品には、作者の「美」に対する深い愛情と、生命の輝きが込められています。力強い筆致は、生命力あふれる躍動感だけでなく、作者の心の奥底から湧き出るような喜びを感じさせます。
作品の見どころ
- 華麗な色彩と力強い筆致: アクリル絵の具の鮮やかな色彩と、書道の篆書を彷彿とさせる力強い筆致が、牡丹の華麗な姿を表現しています。
- ラメの輝き: ラメの輝きが、牡丹の花びらに光を添え、より一層華やかな印象を与えています。
- 書道と現代アートの融合: 書道の伝統的な技法と、現代アートの自由な表現が融合した、新しい表現形式となっています。
- 白い壁にも映えるデザイン: シンプルなデザインでありながら、存在感があるため、どんなお部屋にも合わせやすいです。
鑑賞者の願い
この作品を見た人が、牡丹のように華やかに咲き誇るようなイメージを持っていただけたら幸いです。また、今までのものではなく、一面の白い壁にも飾りたいと思っていただけるような作品になればと思います。
鎌田惺舟の「牡丹」は、書道の伝統と現代アートを融合させた、独創的で美しい作品です。作者の情熱と、たゆまぬ探求心によって生み出されたこの作品は、見る者に感動と幸福感を与えてくれるでしょう。
